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じんましん

急に皮膚の一部が赤く盛り上がり、強いかゆみを伴う「じんましん」は、多くの人が一生に一度は経験すると言われるほど身近な症状です。しかし、その原因は食べ物やストレス、物理的な刺激など多岐にわたり、ご自身で原因を特定するのは難しい場合が少なくありません。当院では、皮膚科と内科の両面からアプローチすることで、単なるかゆみの抑制だけでなく、全身の健康状態を考慮した丁寧な診療を行っています。院長をはじめ、スタッフ一同が患者さんの不安に寄り添い、日常生活で気をつけるべきポイントを含めてわかりやすくご説明します。

じんましんの症状について

じんましんの最大の特徴は、皮膚に生じる「膨疹(ぼうしん)」と呼ばれる、境界がはっきりとした平らな盛り上がりです。これには強いかゆみを伴うことが一般的で、人によっては焼けるような熱感やチクチクとした痛みを感じることもあります。

皮膚に現れる典型的な変化

じんましんの膨疹は、数ミリ程度の小さなものから、地図のように広がる大きなものまでサイズは様々です。色は周囲よりも赤っぽくなることが多いですが、中心部が白っぽく抜けて見えることもあります。

  • 皮膚が蚊に刺されたように赤く盛り上がる
  • 我慢できないほどのかゆみがある
  • 赤みが移動したり、形が変わったりする
  • 数時間から24時間以内に跡形もなく消える

皮膚以外の随伴症状

通常はじんましんが消えた後は跡が残りませんが、重症の場合や特殊なタイプでは、皮膚以外にも症状が出ることがあります。これらは全身の反応として注意が必要です。

  • まぶたや唇が大きく腫れる(クインケ浮腫)
  • 喉の違和感や声のかすれ
  • 息苦しさや喘鳴(ぜーぜーする)
  • 腹痛、下痢、吐き気

特に呼吸が苦しくなったり、血圧が下がったりする反応はアナフィラキシーの可能性があり、緊急の対応を要します。当院では内科的な視点からもこれらのリスクを評価しています。

皮膚のかゆみや湿疹でお困りの方は「皮膚科」のページも併せてご覧ください。

じんましんの原因について

じんましんは、皮膚にある「マスト細胞」という細胞からヒスタミンという物質が放出されることで起こります。このヒスタミンが神経を刺激してかゆみを引き起こし、毛細血管を広げて血漿(けっしょう)という成分を漏れ出させることで皮膚を盛り上がらせます。

アレルギーによるもの

特定の物質に対して免疫反応が過剰に働くことで起こります。原因物質を摂取したり触れたりしてから、比較的短時間で発症するのが特徴です。

  • 特定の食品(サバ、エビ、卵、牛乳、小麦など)
  • 薬品(解熱鎮痛剤、抗生剤など)
  • 植物、昆虫、ダニなどの環境要因

非アレルギー性および物理的な刺激

アレルギーではなく、外部からの物理的な刺激や自律神経の乱れが引き金となるパターンです。現代社会において非常に多く見られるタイプと言えます。

  • 機械的な擦れや圧迫(下着のゴム、重いバッグの紐など)
  • 寒暖差(お風呂上がり、冷風に当たった際など)
  • 日光への露出
  • 入浴や運動による体温上昇(コリン性じんましん)
  • 精神的なストレスや過労

原因不明の特発性じんましん

実は、じんましん全体の約7割から8割は、はっきりとした原因が特定できない「特発性じんましん」と言われています。検査をしても特定の物質に反応しないため不安になる方もいらっしゃいますが、多くは体調不良や疲労、感染症などが背景に隠れていると考えられます。

体のだるさや不調が気になる方は「倦怠感・体のだるさ」のページも参照してください。

じんましんの病気の種類について

じんましんは、発症してからの期間や現れ方によって、いくつかの種類に分類されます。ご自身のタイプを知ることは、適切な治療期間を判断するために重要です。

急性じんましん

症状が出始めてから1ヶ月以内のものを指します。細菌やウイルスの感染、食べ物などが原因となることが多く、適切な処置を行えば短期間で症状が治まることがほとんどです。

慢性じんましん

1ヶ月以上、毎日のように症状が繰り返される状態です。原因の特定が難しく、夕方から夜にかけて出やすい傾向があります。数ヶ月から数年にわたって付き合っていく必要がある場合もありますが、お薬で症状をコントロールしながら改善することを目指します。

刺激誘発型じんましん

特定の刺激を受けた時だけ現れるタイプです。

  • 物理性じんましん・・寒さ、暑さ、圧迫、摩擦などが原因。
  • コリン性じんましん・・汗をかいたり入浴したりして体温が上がった時に、小さな膨疹が出る。
  • 接触じんましん・・特定の物質に触れた場所にだけ出る。

血管性浮腫(クインケ浮腫)

皮膚の深い部分(真皮深層や皮下組織)が腫れる特殊なタイプです。かゆみは少なく、唇や目の周りがボコッと腫れ、数日間持続することがあります。稀に遺伝性のものや、降圧剤などの内服薬が関係している場合があります。

じんましんの治療法について

じんましん治療の基本は、原因が明らかな場合はそれを避けること、そしてお薬で「ヒスタミン」の働きを抑えることです。当院では、患者さんのライフスタイルや眠気の出やすさなどを考慮して、適した処方を行っています。

内服薬による治療

治療の柱となるのは「抗ヒスタミン薬」です。ヒスタミンが受容体に結合するのをブロックすることで、かゆみや腫れを鎮めます。

抗ヒスタミン薬の選択

現在は「第2世代」と呼ばれる、眠気や口の渇きなどの副作用が抑えられたお薬が主流です。一度の服用で効果が不十分な場合は、量を調節したり、別のお薬を追加したりして、その方に合った組み合わせを探ります。

補助的なお薬

症状が激しい場合や、抗ヒスタミン薬だけでは抑えきれない場合には、以下のお薬を一時的に併用することがあります。

  • H2ブロッカー(胃薬としても使われますが、相乗効果を期待します)
  • ロイコトリエン拮抗薬(アレルギー反応を抑える補助)
  • ステロイド薬(短期間に限定し、重症時のみ使用)

外用薬(塗り薬)について

じんましんのメカニズムは皮膚の深いところで起こっているため、塗り薬だけで完全に治すことは難しいです。しかし、表面の熱感を抑えたり、かゆみを一時的に和らげたりするために、局所麻酔成分配合のクリームやステロイド軟膏を補助的に使用することがあります。

日常生活でのケア

お薬の効果を助けるためには、悪化させる要因を遠ざけることも大切です。

  • かゆみが強い時は冷たいタオルなどで冷やす(寒冷じんましんを除く)
  • お風呂は長湯を避け、ぬるめのお湯にする
  • アルコールや香辛料など、血行を良くしすぎるものを控える
  • 窮屈な衣服を避け、肌への摩擦を減らす
  • 十分な睡眠をとり、ストレスを溜めないようにする

生活習慣の見直しについては「生活習慣病」のページでも健康維持のヒントを掲載しています。

じんましんについてのよくある質問

Q1. じんましんは他人にうつりますか?

A1. いいえ、じんましんはアレルギー反応や物理的な刺激、体質による反応ですので、風邪のように他の人にうつることはありません。小さなお子さんや高齢の方と接触しても問題ありませんので、ご安心ください。

Q2. ずっとお薬を飲み続けなければいけないのでしょうか?

A2. 急性の場合は数日から1週間程度で終了できます。慢性の場合は、症状が出なくなってもすぐには止めず、徐々に量や頻度を減らしていく「減量期間」を設けます。自己判断で急に止めると再発しやすいため、医師と相談しながらゆっくり卒業を目指しましょう。

Q3. 食べ物アレルギーの検査はできますか?

A3. はい、血液検査で特定の物質に対する抗体を調べる「RAST検査」などが可能です。ただし、じんましんの多くは検査で異常が出ないタイプであるため、まずは日記などで「何を食べた時に出たか」を記録していただくことが診断の近道になることもあります。

Q4. お風呂に入っても大丈夫ですか?

A4. 体が温まると血流が良くなり、かゆみが増すことが多いです。症状がひどい時はシャワー程度にとどめ、落ち着いている時もぬるめのお湯で短時間の入浴にするのが無難です。ゴシゴシ洗わず、優しく洗うようにしてください。

院長より

じんましんは、単なる皮膚のトラブルではなく、体が発している「お疲れサイン」であることも少なくありません。当院では、皮膚科と内科を診療の2軸としており、全身の健康状態を見極めながら治療を行っています。

「いつか治るだろう」と我慢していても、強いかゆみは集中力を削ぎ、夜の眠りを妨げてしまいます。また、稀に内臓の病気が隠れていることが病気の見通しに影響する場合もあるため、たかがじんましんと思わずに早めにご相談ください。当院では患者さんとの対話を大切にし、一人ひとりの体質やライフスタイルに合わせた治療計画をご提案します。

急な症状でお困りの際も、どうぞお気軽に来院してください。私たちと一緒に、心地よい毎日を取り戻しましょう。

当院の診療体制については「診療内容」のページでも詳しく解説しています。

受付時間

受付時間
8:30~12:00circlecirclecirclecirclecirclecircle
14:00~17:00circlecirclecirclecircle

※皮膚科は、午前は11:00まで、午後は16:00まで (土曜日は11:00まで)
※土曜日は12:00まで

休診日 日曜・祝日

外来担当医師の一覧表

診療区分 時間帯
一般外来 午前 吉岩あおい 佐藤哲郎
吉岩あおい

吉岩あおい 吉岩あおい

九大別府病院
医師


午後 吉岩あおい 佐藤哲郎 吉岩あおい 吉岩あおい
消化器
内視鏡
午前 (佐藤哲郎)
木下慶亮

矢野貴史 朝日奈文彦
午後 (船田幸宏) 矢野貴史 朝日奈文彦
皮膚科 午前 加藤美和 加藤美和 加藤美和 加藤美和 加藤美和 加藤美和
午後 加藤美和 加藤美和 加藤美和 加藤美和
専門外来 午前
高血圧外来
岩淵優毅

肛門外科外来
船田幸宏
肛門外科外来
中野眼一
糖尿病外来
松田直樹
肝臓外来
第1・3週
佐藤竜吾

呼吸器外来
第2・4週
三重野 斉
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